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はづきのクリスマス
ここはぼくのへや。 ふぅ〜きょうはクリスマスイブみんなはどうしてるのかなぁ ぼくもがんばってげんきにならなくちゃ。 きょうはきぶんがいいからちょっとそとにでてみようかな。 ギィ ぬきあし,さしあし,しのびあし そぉ〜っと げんかんのドアを あけるとしんせんなかぜが ほおにやさしい 「あ〜きもちいいな〜。そとにでるの,なんしゅうかんぶりだろう。」 ぼくがのびをしていると。 「はづきく〜ん。」 とおりのむこうにで、おんなのこが こちらをむいてたっている。 ニーナだ。 「ニーナ、どうしたの〜?」 「あのね〜あしたね〜,はづきくんとクリスマスしたいんだけど,いいかなぁ〜?。もちろんはづきくんはおへやでねてなくちゃだめだよ〜。じゅんびはわたしがするからまっててね〜。」 「お,おいっ。ニーナっ!」 「はづきくん やくそくだよ〜!!それじゃあ,あしたね〜。」 ニーナは、いいたいことだけいうと、とっととはしりさっていってしまった。 「ったく。いっつもこうだ。こっちのつごうなんかおかまいなし。でも,あしたたのしみだな。あとでママにおねがいしにいこう」 ぼくは、すこしからだがひえたので、へやにもどることにした。 「きみは・・・だれ? どうしてぼくのへやにいるの?」 そのこどもは、おとこのこか、おんなのこかわからないようなきれいなこえで、こういった。 「ぼくはてんし。ざんねんだけど,きみをむかえにきたんだ。」 とつぜんのできごとに、ぼくは とまどった。 「え?なんのこと? ぼく,よくわからないんだけど・・・。」 てんしとなのるこどもは、つづけてこういった。 「いいにくいところを かんたんにいうと、きみはあと6じかんでしぬんだ。それも,くるしみもだえながらね。」 それをきくと ぼくはかえってれいせいになった。 「ふ〜ん,そうなんだ。」 「あんまり,おどろかないね・・・」 ふしぎそうなかおをしてそのこがいった。 「さいきんきゅうにからだのぐあいがわるくなったし、せんせいやママたちがなんだかむりしてわらってるようなきがしてたから・・・。すこしはかくごしてたんだ。」 てんしは ぼくのかおをみると、かなしそうなかおをして、こういった。 「そうか、それはつらかったね。あとのこった6じかんで、きみのねがいをひとつだけかなえることができる。ぼくたちてんしのちからは、ばんのうじゃないからなんでもかなえるわけにはいかないけどね。」 「ばんのうじゃないのか・・・。」 ぼくは、つぶやいた。 「そう,きみのびょうきをなおしたりすことはできても、きみのじゅみょうをのばすことはできないんだ。 たとえびょうきをなおしたとしてもべつなげんいんで,きみはしぬことになる・・・。 つまり,うんめいをかえることはできないんだ。」 つづけて てんしは こういった。 「ちなみに,いちばんおおいリクエストは,くるしむまえに,てんごくにつれていくこと。 はづき,きみはどうする?」 「・・・・・」 ぼくは すこしかんがえてから こういった。 「ぼくに,ぼくにそらをとぶちからをくれないか?」 てんしは、すこしおどろいたひょうじょうをして、 「そんなことはおやすいごようだけど、ほんとうにそんなことでいいのか? きみはくるしみながらしぬんだぞ。」 「うん,そんなことでいいんだ。」 「もうちょっとよくかんがえたほうがいいんじゃないか?」 なかなかてんしは、ぼくのいうことをきいてくれない。 「じかんがないな、はやくとべるようにしてくれよ。」 ぼくが、すこし いらだちながらそういうと、 「こらっ!えらそうに。ひとのはなしをきいてるのか?」 ぼくのことをしんぱいしてくれてるのは わかるけど ぼくはどうしてもねがいをかなえてほしかった。 「てんしさんっっ おねがいだからっ! おねがいだからぼくのねがいをかなえてよ。」 「まったく,あとでこうかいしてもしらないぞ。 それっ!」 てんしは、てをひとふりした。 「わっ!からだがはねのようにかるいや、ぜんぜんおもさをかんじない。」 「それじゃあいってきます。」 ぼくは、へやのまどからとびたった。 「ちょっとまてって・・・。 あ〜あ,いっちゃったよ。」 ぼくのいのちは、あと6じかん・・・。 ------ ニーナの2かいのへやのまどぎわに ついた。 なかをのぞいてみると、あしたのじゅんびをするニーナ 「はやくはづきくんがよろこぶかおをみたいな〜。これと,これをじゅんびして、ツリーももっていったほうがいいかしら?」 ぼくはまどをノックした。 「だれっ!そこにいるのは?」 「ぼくだよニーナ いっしょにきてほしいところがあるんだ。」 きゅうにあらわれたぼくをみて、ニーナはおおきくめをみひらきながら、 「はづきくんっ!どうしてこんなところに。はやくかえらないとびょうきがひどくなるよ!」 「だいじょうぶだよ。 でも,じかんがないんだ。 さぁ はやく。」 「そんなこときゅうにいわれても・・・。」 きゅうなのは、わかっている。 でもじかんがないんだ。 せつめいしているじかんもないし、むりにでも ひっぱっていくしかなかった。 「あ〜じれったな〜。」 ニーナの体を抱きしめると、2かいのまどからとびたつ。 「きゃっ!おちるっ!」 からだをこわばらせて、ニーナはひめいをあげた。 「あ・あれ? どうしてわたしたちとんでるの? はづきくん?」 「そんなことはきにしないで、じゃあいくよ。」 「きゃ〜っ。」 「こわがらないで,だいじょうぶだから,めをあけてみてほら・・・」 ゆっくりと目を開けるニーナ 「わぁ〜 すご〜い!! わたしのいえがあんなにちいさくなってる。 すごい,すご〜い ねえ,はづきくんほんとにどうして?」 「だから,きにしなくっていいっていってるだろ。」 うん。はづきくんが そういうなら、まあいっかぁ。 きれいなけしきだね,はづきくん。」 このあたりのじゅんのうせいは、ほんとにすごいものがある。 「あたりまえさぼくからニーナへのプレゼントだからね。」 「ありがとうはづきくん。」 「それじゃあ もっとたかいところにいってみよ・・ ごほっごほっごほっ」 もうほっさがはじまったのか・・・? ちょっとはやすぎる。 「はづきくん だいじょうぶっ?!」 しんぱいそうなかおで、ぼくのかおをみている。 でも、まだなんとか とんでいることができそうだ。 できるだけニーナをしんぱいさせたくない。 「だいじょうぶ だいじょうぶ」 「はづきくん はづきくんっ!おつきさまがあんなにおおきいよ。まぶしくてめをあけてらんない。なんてきれいなんだろう。」 ニーナのまんめんのえみをみて、ぼくは このねがいをかなえてもらってほんとうによかったとおもった。 「どお,まんぞくしていただけまし・・ごほごほごほっ。」 「はづきくん,くちからちがでてるよっ! はやくかえらなきゃ!」 もうそろそろげんかいみたいだ、くちのなかから ちがあふれてくる。 「ねえ,ニーナ・・・。ほんとにありがとう ごほっ いままで,ニーナにはいろいろしてもらったけど、ぼくは,なんにもしてあげられなかった・・・。でも,さいごのさいごにやっとおかえしができて・・・」 「なにいってるのよはづきくんっ!」 ニーナはなきさけびながら、ひっしでぼくのからだをだきしめながらせなかをさすってくれている。 「ぼくのいのちはもうすこしだけなんだ、てんしにおねがいしてこのちからをもらったんだ。」 だめだ・・もうとんでられない。 「あ,あれ?」 「だいじょうぶか,はづき。」 そこにはニーナのすがたはなく、てんしがいた。 「てんし・・さん あ・りが・と・・・」 「ったく,ばかだな〜おまえは。」 てんしは、くちょうは、わるいが、とってもやさしいかおをしながらいっている。 「へへへ・・・ でも,もうおもいのこすことはないとおもってたのに・・・・。どうして,どうしてぼくはしぬの?ほかのともだちはぜんぜんへいきなのにふこうへいじゃないか! ぼくはもっといきていたいんだ! こうやってニーナといっしょにいたいんだ! なんでぼくだけしななきゃいけないんだよ! たすけてよ!」 「すまん はづき・・・・。よくがんばったな・・・。 それっ。」 「あれっくるしくなくなった?」 「さあ いこうか。」 「いいの? 2つもねがいをかなえちゃって」 「いいんだよ,はづきはべつにねがわなかったろ。それにおんなのこのこともしんぱいしないで。」 「ありがと,てんしさん さよなら・・・ニーナ・・・。」 |