むかし,太陽と,月がいました。
あるたびびとが太陽に向かってこういいました。 「きみは月をみたことがあるかい?」 太陽は答えました 「それはいったいなんなんだい?」 するとたびびとは 「君みたいに空にいて輝いているんだ。」 太陽はかんがえました。 「兄弟なのかな?」
たびびとは答えました。 「それにしては君とは違うところがある。それにきみは月の事をしらなかったじゃないか,兄弟じゃないよ。」
太陽は旅人にききました。 「もっと月の事をおしえてくれないか。」
たびびとはいいまいした。 「月は夜になると現れて,みんなの寝顔をみてるんだ。やさしい光でみんなをつつんでくれるんだ。 あんなに美しいものは見た事がない。」
太陽はとても月にあいたくなりました。 そこで太陽は月があらわれるまでまっておく事にしました。 しかし,いくらまってもいっこうにあらわれません。 一日,二日,三日たってもすがたをだしません。 「月は僕の事がきらいなのかな?」 太陽はいちど帰る事にしました。 するとどうやら,月があらわれたということを人の話にききました。 「やっぱりぼくのことがきらいなんだ。」
太陽はたびびとに相談しました。
すると旅人は 「そんなことはないんだ,月は夜にならないとでてこれないんだ。」
太陽はショックでした。 「それじゃあぼくはずっと月に会う事ができないじゃないか。」
その日から太陽は姿をあらわさなくなりました。 みんなはこまりました。 ずっと夜の世界です。
たびびとはなんとかせっとくして太陽をそらにつれてきました。するとどうでしょう,そこには月の姿がありました。 「きみが月なのか,なんて美しいんだ。」 太陽は月にひとめぼれをしました。 月は言いました 「わたしは,ずっとさびしかったのです。わたしがいるときはみんなねているので,いつでもひとりぼっち。 神様にお願いをしてときどきあなたにあわせてもらえるようにしたのです。」
その日から,月が昼間にでも見えるときがあるようになったんです。 おしまい。